火の無い所にも煙は立つ
『火の無い所に煙は立たない』
多少でもその事実がなければ、うわさの立つはずがないということ。
この言葉は誤りだと思います。火の無い所にも煙は立つことはある。残念ながら、世の中には火の無い所に火を放つ人は少なからず存在するから。
『噂』の真否そのものについて話したい訳では無い。そんな事をジャッジ出来るのは本人以外にありえないからです（時と場合によるかもしれませんが）。『噂』が流れてしまった時の受け手の行動について少し話しがしたい。
最近流行りの『匂わせ』や週刊誌なんかのいわゆるゴシップが出た時に、ファンの人達は騒ぎすぎなのではないかと思う。何が何でも信じろ、と言いたいのではない。事実がそこにあるのかどうかはわからない。そしてオタクに傷つく権利はある。しかし、みなさんもう少し配慮して、考慮して、落ち着いてツイートをするべきではないだろうか、といつも思うんですよ。
例えば『Aが◯◯だ』というような報道が出た際に、みんな『Aくんが◯◯だなんて』『Aくんか◯◯でも全然平気なんだけどwむしろ最高！』『あちゃ～Aくん◯◯だったか！』のように、マイナス意見プラス意見に関わらず、『該当の人物の名前やキーとなる言葉』をわかりやすく、安易に呟く人が多すぎないかと思う。他ならない該当担が呟いているから手に負えない。これはかなりよろしくない。何故ならこれは噂の拡散に加担しているに他ならない行動からです。
そういった呟きをしている人たちの中に『自分のツイートを見た人にこのゴシップが伝わってしまう』という事を考えて呟いてる人がどれだけいるんでしょうか？そのツイートにどういうリスクがあるのかきちんと考えていますか？無責任だったり無神経なツイートになってしませんか？全世界に向けて発信をしている自覚はありますか？フォロワーにゴシップのことをまだ知らない同担や同G担がいればまずそこに話が広がってしまいますよね。もし他G担や他ジャンルのフォロワーがいる場合は別界隈、外野にも拡散していってしまう可能性があります。噂というのは広まるのは一瞬です。そして内野より外野の方がより無神経に、心ない言葉で話を広めてしまうリスクが高いです。また、自分がそれこそ外野だった時はより慎重になるべきだと思います。
ツイートを見た人からツイートを見た人へ…さらにそのツイートを見た人へ…どんどん噂が広まり、騒ぎが大きくなってしまう。ということをちゃんと理解しているのでしょうか？またスクショやら週刊誌の画像をわざわざ転載してまで呟く人は何がしたいのでしょうか？そんなに「いいね」やリツイートが欲しいのでしょうか？やっていることがアンチと変わりません。
他にも例えば、たまたまテレビでAくんを見かけて興味を持った人がTwitterで検索してみたらAくんのゴシップだらけだった…なんていうこともあり得ます。それでも好き、という人もいれば、それだけで萎えてしまってそれっきり、という人もいるでしょう。それどころかマイナスのイメージを持ったままで終わってしまう可能性があります。一度ついたマイナスイメージを払拭するのは大変です。AくんやAくんが所属しているグループにとって大きなダメージになり得ます。言ってしまえば噂を流した人の狙いはそれなんですよね。別にファンを傷つけることが目的ではなくて。（それが狙いっていうこともあるでしょうが）
具体的な言葉を避ければいいのか、という話でもありません。人によっては話を推測して、それらしい言葉で色々検索して噂にたどり着いたりしますよ。私がそういう所があって、TLで意味深な事を呟いてる人がいたら、全く知らないジャンルでも好奇心でそうやって調べたりしちゃうんですよね。そういう人もいるんだって事を考えておいた方がいいと思います。
動揺する気持ちはとてもわかります。吐き出したい気持ちもわかります。疑心暗鬼になってしまったり、カッとなって、大好きなアイドルを責めたくなる気持ちもわかります。強がって斜に構えた事を言いたくなったり、噂の元凶や週刊誌に怒りたい気持ちもわかります。こんな事するはずがない！と言いたくなるのもわかります。身を引き裂かれるような思いだ、という人は沢山いるでしょう。また、何が何でも信じろ、とか、傷つくな、と言ってるのではありません。どんなことでも、事実かどうかはわからなくても、根も葉もない噂だとしても、傷つく権利は誰にでもあります。アイドルのゴシップで傷つくことが悪いのではない。でも、そうやって騒ぐことで傷つく人や、公の場で話題にされる事、噂が広がる事が耐え難い人もいるかもしれないことを想像して欲しい。そして1番傷つくのは誰なんでしょうか？
まずは脊髄反射でツイートをするのを堪えてみませんか？我慢して、友達や家族に聞いてもらったり、本当に気のおける人だけの鍵付きアカウントの中だけにしませんか？
こういう時、ファンが取るべき行動は、まずは無視をするということだと思います。ゴシップは相手にしない。話題にすればするだけ、悪意のある誰かや、それこそアンチの思うツボなんですよ。足を引っ張りたい人は絶対にいるんです。そんな人に踊らされてるだなんて、悔しくないですか？あなたが善意で安易な擁護をしたとしても、噂の大元にたどり着いてしまうリスクがあります。*1伝えたい気持ちはお手紙にしましょう。きっと力になるはずです。ナイーブな話題を扱っている自覚を持って、配慮ある呟きをしましょう。
全世界に向けて、自分の大好きなアイドルの噂話に加担してしまうリスクについて考えて欲しい。その何気ないつぶやきは、火の無い所に放り投げられた火に、薪をくべてしまっているのかもしれないのだから。『炎上』とはそうやって出来上がっていくものです。まずは耐えること、いつも通りに振舞うことが、きっと大好きな人を守る方法なんだと私は思います。
と、このようなブログを書いている自分自身もある意味噂に加担してるのでは？というジレンマ。
*1:時には噂の沈静化に的確な反論が必要なことはあると思います。
